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「でしたっけ」を敬語にすると?適切な敬語表現とビジネスでの使い方

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「でしたっけ」を敬語にすると?適切な敬語表現とビジネスでの使い方

「でしたっけ」という言葉、あなたは普段の会話で使っていますか。

あるいは、ビジネスシーンで使ってしまい、少し後悔した経験があるかもしれません。

この「でしたっけ」という表現は、実はそのカジュアルさから、使う相手や場面によっては失礼にあたる場合があります。

特に、目上の方や取引先に対して「○○でしたっけ」と尋ねてしまうと、相手に不快感を与えかねません。

「何時からでしたっけ」や「いつでしたっけ」のように、重要な日時を確認する際にうっかり使ってしまい、後から気まずい思いをしたという話も聞かれます。

この記事では、「でしたっけ」の正しい位置付けと、その代わりになる適切な敬語表現について詳しく解説します。

より丁寧な「でしたでしょうか」の使い方をはじめ、ビジネスメールで役立つ言い換えの例文もご紹介します。

「でしたっけ」が方言だと誤解されるケースもありますが、本来の意味と正しい使い方を理解することが重要です。

この記事を読めば、あなたの敬語に関する悩みが解消され、自信を持ってビジネスコミュニケーションに臨めるようになるでしょう。

この記事でわかること

・「でしたっけ」が持つカジュアルな意味と、ビジネスシーンで失礼にあたる理由
・「でしたでしょうか」など、様々な状況に応じた丁寧な言い換え表現
・ビジネスメールや会話で使える具体的な例文と、適切な質問マナー
・敬語の種類における「でしたっけ」の位置付けと、その使用上の注意点

目次

「でしたっけ」の適切な敬語表現とは

・「でしたっけ」が持つ意味とカジュアルさ
・ビジネスシーンで「でしたっけ」は失礼か
・より丁寧な「でしたでしょうか」の使い方
・敬語の種類と「でしたっけ」の位置付け
・「いつでしたっけ」の丁寧な尋ね方
・「何時からでしたっけ」の丁寧な表現

「でしたっけ」が持つ意味とカジュアルさ

「でしたっけ」という言葉は、相手に何かを尋ねる際に使われる表現です。

しかし、この言葉には「うろ覚えの事柄を確認する」というニュアンスが含まれており、親しい間柄でのみ使うのが一般的です。

例えば、「昨日、会議は午後からでしたっけ?」のように、すでに知っているはずの情報を改めて確認する場面で使われます。

これは、相手に何かを思い出してもらう、あるいは自分の記憶が正しいか確認するといった意図が込められています。

そのため、相手に「もしかしたら、もう忘れてるんじゃないの?」という印象を与えてしまう可能性もあります。

また、「でしたっけ」はカジュアルな表現であり、くだけた印象を与えるため、使用する場面には注意が必要です。

親しい友人や家族との会話では問題ありませんが、フォーマルな場面や目上の人に対して使うと、「少し馴れ馴れしい」「配慮に欠ける」と感じられてしまうかもしれません。

このように、気軽な確認の意図がある一方で、相手によっては不快に思われる可能性もはらんでいます。


ビジネスシーンで「でしたっけ」は失礼か

ビジネスシーンにおいて、「でしたっけ」を使用することは、一般的に失礼にあたると認識されています。

この表現は、相手に対する敬意が不足していると受け取られる可能性があるためです。

特に、上司や取引先といった目上の人に対して使うと、「常識がない」「教養に欠ける」といったネガティブな印象を与えかねません。

ビジネスにおけるコミュニケーションでは、正確さや丁寧さが非常に重要です。

「でしたっけ」のように自分の記憶が曖昧であることを前提とした表現は、プロフェッショナルな印象を損なうことにつながります。

例えば、会議の日程や資料の提出期限など、ビジネス上の重要な情報を確認する際に「〇〇でしたっけ?」と尋ねることは避けるべきです。

このような場合、相手は「なぜ覚えていないのか」「きちんと確認していないのか」と感じてしまうかもしれません。

また、口頭だけでなく、メールやチャットなどのテキストコミュニケーションにおいても同様です。

文字として残る情報は、相手に与える影響が大きいため、より一層の注意が必要です。

ビジネスメールで「でしたっけ」と書くことは、ビジネスマナーに反すると言えるでしょう。

そのため、ビジネスシーンでは「でしたっけ」を使うのは避け、より丁寧で適切な表現を選ぶように心がけましょう。


より丁寧な「でしたでしょうか」の使い方

「でしたでしょうか」は、「でしたっけ」をより丁寧にした表現で、ビジネスシーンを含む幅広い場面で活用できます。

この表現は、相手に対する敬意を示しつつ、自分の記憶が不確かであることを柔らかく伝える際に非常に有効です。

例えば、会議の開始時間を確認する際、「会議は9時からでしたでしょうか」と尋ねることで、相手に不快感を与えることなく情報を確認できます。

「でしたでしょうか」は、相手に確認を促す際に使われる「~でしたか」という尋ね方を、さらに丁寧にした形です。

「~でしょうか」という疑問の形にすることで、断定を避けて相手に判断を委ねるニュアンスが加わります。

これは、相手の負担を軽減し、回答しやすい雰囲気を作り出す効果があります。

例えば、以前話した内容について再度確認したい場合、「先日お話ししました〇〇の件ですが、~という認識で相違ございませんでしたでしょうか」のように使えます。

このように、「でしたでしょうか」は、相手への配慮が感じられる丁寧な表現であるため、ビジネスメールや電話、対面での会話など、様々なビジネスシーンで活用できます。

ただし、多用しすぎると冗長に聞こえる場合もあるため、状況に応じてバランスよく使用することが大切です。

特に、目上の人や取引先に対しては、積極的に「でしたでしょうか」を用いることで、丁寧な印象を与えることができます。


敬語の種類と「でしたっけ」の位置付け

日本語の敬語は、尊敬語、謙譲語I(丁重語とも呼ばれる本来の謙譲語)、謙譲語II(丁重語)、丁寧語、美化語の五種類に分類されます。

それぞれの敬語は、話し手と聞き手の関係性、そして話題にする人物との関係性によって使い分けられます。

「でしたっけ」という表現は、この敬語体系の中で丁寧語の要素を含むものの、非常にカジュアルな部類に位置付けられます。

まず、尊敬語は相手や第三者の行為、状態、持ち物などを高めて表現することで、相手に敬意を示すものです。

例えば、「いらっしゃる」「おっしゃる」などがこれにあたります。

次に、謙譲語I(丁重語)は、自分や自分の身内側の行為、状態、持ち物などをへりくだって表現することで、相手に敬意を示すものです。

「申し上げる」「伺う」などが代表的です。

そして、謙譲語II(丁重語)は、話の相手に対し、自分の行為などを丁重に述べることで敬意を表す表現です。

「参る」「申す」などがこれに該当します。

丁寧語は、相手に丁寧な印象を与える表現で、「です」「ます」などが基本です。

「です・ます調」で話すことで、相手との距離を適切に保ち、丁寧な印象を与えられます。

最後に美化語は、言葉を上品に飾ることで、相手に丁寧な印象を与えるものです。「お酒」「お料理」といった表現があります。

「でしたっけ」は、「でした(丁寧語)」に終助詞の「っけ」が複合した形です。

この「っけ」という終助詞が口語的なニュアンスを強くするため、丁寧語の成分を含むとはいえ、相手への敬意の度合いは低いとされています。

この言葉遣いは、もともと親しい間柄で使われることが多く、カジュアルな会話で自然に登場します。

したがって、ビジネスシーンやフォーマルな場では、より丁寧な尊敬語や謙譲語、あるいはより洗練された丁寧語を用いるのが適切です。

「でしたっけ」は尊敬語や謙譲語ではなく、あくまで口語的な確認表現としてビジネスでは避けるべき言葉遣いと認識しておくことが大切です。


「いつでしたっけ」の丁寧な尋ね方

「いつでしたっけ」という表現も、「でしたっけ」と同様にカジュアルな印象を与えがちです。

会議の期日や提出物の締め切りなど、重要な日時を確認する際にこの言葉を使うと、相手に不快感を与えたり、準備不足と見なされたりする可能性があります。

そこで、ビジネスシーンや目上の人に対しては、より丁寧な尋ね方に置き換えることが推奨されます。

具体的な丁寧な尋ね方としては、以下のような表現が挙げられます。

  • 「いつでしたでしょうか」
    • 例:「会議の開始は、いつでしたでしょうか。」
    • 「でしたでしょうか」を用いることで、より丁寧な印象になります。
  • 「〇〇はいつ頃になりますでしょうか」
    • 例:「次回の打ち合わせはいつ頃になりますでしょうか。」
    • 漠然とした時期を尋ねる際に、柔らかい印象を与えます。
  • 「〇〇はいつでしたか」
    • 例:「資料の提出期限はいつでしたか。」
    • シンプルながらも丁寧さを含んだ表現です。
  • 「〇〇の件は、いつの予定でしたか」
    • 例:「先日のご依頼の件は、いつの予定でしたか。」
    • 具体的な事柄に触れつつ、日時を確認する際に使えます。
  • 「〇〇の件につきまして、期日はお決まりでしょうか」
    • 例:「企画書の提出につきまして、期日はお決まりでしょうか。」
    • 相手に判断を委ねる形であり、非常に丁寧な表現です。

これらの表現は、相手への配慮が感じられ、ビジネスシーンでの円滑なコミュニケーションに役立ちます。

特にメールで尋ねる際は、件名や本文で何の期日か明確に示し、「お忙しいところ恐縮ですが」「ご確認いただけますでしょうか」といったクッション言葉を添えると、さらに丁寧な印象を与えられます。

状況に応じて最も適切な表現を選び、相手に失礼のないよう配慮しましょう。


「何時からでしたっけ」の丁寧な表現

「何時からでしたっけ」という表現は、会議やイベントの開始時間など、特定の時間を確認する際に使われがちです。

しかし、これも「でしたっけ」という言葉が入っているため、カジュアルな印象を与え、ビジネスシーンや目上の人には適していません。

相手に失礼なく、かつ確実に時間を尋ねるためには、いくつかの丁寧な表現に置き換える必要があります。

具体的に時間を尋ねる際の丁寧な表現としては、次のような言い回しがあります。

  • 「何時開始でしたでしょうか」
    • 例:「次回の会議は、何時開始でしたでしょうか。」
    • 「でしたでしょうか」を使うことで、丁寧さと確認のニュアンスを両立できます。
  • 「〇〇は、何時からでいらっしゃいますか」
    • 例:「研修は、何時からでいらっしゃいますか。」
    • 相手の行動に対して尊敬語「いらっしゃる」を用いることで、非常に丁寧な印象を与えます。
  • 「〇〇のお時間は、何時からとなりますでしょうか」
    • 例:「セミナーのお時間は、何時からとなりますでしょうか。」
    • より丁寧でかしこまった場面に適しています。「~となりますでしょうか」は、ビジネスでよく使われる表現です。
  • 「〇〇の開始時刻は、何時でしたでしょうか」
    • 例:「イベントの開始時刻は、何時でしたでしょうか。」
    • 「時刻」という言葉を加えることで、より明確かつ丁寧な印象になります。

これらの表現は、口頭での会話はもちろん、メールや文書での問い合わせにも適しています。

特に、相手の時間を奪う形での質問となるため、「お手数ですが」「恐れ入りますが」といったクッション言葉を前置きすると、より丁寧な印象を与えることができます。

例えば、「お手数ですが、明日の打ち合わせは何時開始でしたでしょうか、ご確認いただけますと幸いです」のように使うと良いでしょう。

相手に不快感を与えることなく、スムーズに情報を引き出すために、状況に応じた適切な表現を選ぶことが大切です。

シーン別!「でしたっけ 敬語」の自然な言い換えと応用

・「○○でしたっけ」の正しい尋ね方
・ビジネスメールで役立つ言い換え「例文」
・「メール」での質問表現と配慮
・「でしたっけ」と「だったっけ」の違い
・「でしたっけ」が方言と誤解されるケース
・確認表現における「でしたっけ」の注意点

「○○でしたっけ」の正しい尋ね方

「○○でしたっけ」という表現は、具体的な事柄について相手に確認する際に使われることがあります。

この表現も、「でしたっけ」が含まれているため、カジュアルな印象を与え、ビジネスシーンや目上の人には適していません。

相手に失礼なく、知りたい情報を尋ねるためには、状況に応じた丁寧な言い回しを選ぶことが重要です。

例えば、「この資料、来週の会議で使うんでしたっけ?」のように、すでに共有されているはずの情報を曖昧な形で確認する場面で使われることが多いでしょう。

しかし、このような言い方では、相手に「きちんと情報を把握していない」という印象を与えかねません。

プロフェッショナルなコミュニケーションでは、正確性と丁寧さが求められます。

そこで、以下に示すような表現に置き換えることで、より丁寧な尋ね方が可能になります。

  • 「〇〇は、~でいらっしゃいましたでしょうか」
    • 例:「部長は、来週出張でいらっしゃいましたでしょうか。」
    • 相手の状況や行動について尋ねる際に、非常に丁寧な敬意を示す表現です。
  • 「〇〇は、~という認識でよろしいでしょうか」
    • 例:「この件は、A社が担当という認識でよろしいでしょうか。」
    • 自分の理解が正しいかを確認する際に、相手に確認を求める丁寧な言い回しです。
  • 「〇〇について、念のため確認させていただけますでしょうか」
    • 例:「次回の打ち合わせ場所について、念のため確認させていただけますでしょうか。」
    • 相手に手間をかけさせることを気遣いつつ、情報を確認したい場合に有効です。
  • 「〇〇の件、改めてお教えいただけますでしょうか」
    • 例:「先日のご指示の件、改めてお教えいただけますでしょうか。」
    • 一度聞いた内容を忘れてしまった際に、丁寧に再確認を依頼する表現です。
  • 「〇〇につきまして、いかがでしょうか」
    • 例:「〇〇につきまして、ご都合はいかがでしょうか。」
    • 相手の意向や状況を尋ねる際の、丁寧で簡潔な表現です。

これらの表現を使うことで、相手に対する敬意を示しつつ、スムーズにコミュニケーションを図れます。

特に、相手の記憶力や理解度を疑うようなニュアンスを避け、あくまで自分の確認のためであるという姿勢を示すことが大切です。

状況や相手との関係性に応じて最適な表現を選び、円滑なビジネスコミュニケーションを目指しましょう。


ビジネスメールで役立つ言い換え「例文」

ビジネスメールでは、簡潔かつ丁寧な表現が求められます。「でしたっけ」のようなカジュアルな言葉遣いは避け、より適切な言い換え表現を用いることが重要です。ここでは、具体的な例文を交えながら、ビジネスメールで役立つ言い換え表現を紹介します。

「でしたっけ」を使ったカジュアルな表現ビジネスメールでの丁寧な言い換え例
〇〇の件、完了でしたっけ?〇〇の件、完了されたかご確認させていただけますでしょうか。
会議、明日の10時からでしたっけ?明日の会議は10時からでいらっしゃいましたでしょうか。
資料、添付するんでしたっけ?資料は添付させていただく形でよろしいでしょうか。
〇〇さん、外出でしたっけ?〇〇様はご不在でいらっしゃいますでしょうか。
この後、空いてましたっけ?この後、お時間はございますでしょうか。
提出期限、今日でしたっけ?提出期限は本日で間違いございませんでしたでしょうか。

上記の例文のように、「でしたっけ」を避けることで、メール全体の印象が大きく向上します。特に、相手に何かを尋ねたり、確認したりする際には、「~でしょうか」「~でいらっしゃいますか」「~いただけますでしょうか」といった表現を積極的に使いましょう。

これらの丁寧な言い換え表現は、相手への配慮を示すと同時に、不明瞭な情報を明確にすることにもつながります。例えば、「〇〇の件、完了でしたっけ?」と送る代わりに「〇〇の件、完了されたかご確認させていただけますでしょうか」とすることで、相手は「完了したかどうかを伝えればよい」とすぐに理解できます。これにより、誤解を防ぎ、スムーズな業務進行を促す効果も期待できます。

また、メールの件名も重要です。件名で内容を明確に伝えることで、相手はメールを開く前に内容を把握でき、効率的な対応につながります。例えば、「〇〇の件、ご確認のお願い」のように、具体的に何を目的としたメールなのかを示すようにしましょう。


「メール」での質問表現と配慮

ビジネスメールは、文章のみで意図を伝える必要があるため、質問表現には特に注意が必要です。口頭での会話とは異なり、声のトーンや表情でニュアンスを補うことができないため、誤解を招かない明確で丁寧な表現を心がけましょう。

まず、メールで質問する際の基本的な配慮として、相手の時間を尊重することが挙げられます。そのため、質問はできるだけ簡潔に、要点を絞って記述することが大切です。長文で質問が複数ある場合は、箇条書きなどを活用して、相手が読みやすいように工夫しましょう。

具体的な質問表現としては、「でしたっけ」のようなカジュアルな言葉遣いは避け、「~いただけますでしょうか」「~でいらっしゃいますか」「~かご確認いただけますでしょうか」などの丁寧な表現を用いるべきです。これにより、相手に敬意を示しつつ、円滑なコミュニケーションを促進します。

また、質問の冒頭にはクッション言葉を入れると、より丁寧な印象を与えられます。例えば、「お忙しいところ恐縮ですが」「お手数をおかけいたしますが」「差し支えなければ」といった言葉です。これらを活用することで、相手への配慮が伝わり、質問に対する協力的な返信を得やすくなります。

  • 件名で内容を明確にする
    • 例:「【〇〇の件】ご確認のお願い」「△△に関するご質問」
  • 冒頭に挨拶とクッション言葉
    • 例:「いつもお世話になっております。〇〇です。お忙しいところ恐縮ですが、一点ご確認させてください。」
  • 質問は具体的に、箇条書きなどで整理
    • 例:
      • 「1.〇〇の資料は、いつまでに提出すればよろしいでしょうか。」
      • 「2.△△の件は、A様がご担当でいらっしゃいますでしょうか。」
  • 結びの言葉で感謝を伝える
    • 例:「お忙しい中恐縮ですが、ご返信いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。」

このように、メールでの質問は、単に情報を得るだけでなく、相手との良好な関係を維持するための重要な手段でもあります。常に相手への敬意と配慮を忘れずに、適切な言葉遣いを心がけましょう。


「でしたっけ」と「だったっけ」の違い

「でしたっけ」と「だったっけ」は、どちらも過去の出来事や記憶を確認する際に使われる表現ですが、そのニュアンスとカジュアルさの度合いに明確な違いがあります。

これらを適切に使い分けることで、より自然なコミュニケーションが可能になります。

まず、「でしたっけ」は「です」の過去形「でした」に「~っけ」が付いた形です。

そのため、「です・ます調」という丁寧語の要素を含んでおり、比較的丁寧な部類に入るカジュアルな表現と言えます。

友人間や同僚など、ある程度の親しさがある相手に対して、少し丁寧さを保ちたい場合に用いられます。

例えば、「このお店、前にも来たことありましたっけ?」のように、自分の記憶が曖昧なことを丁寧に確認する際に使われます。

一方、「だったっけ」は「だ」の過去形「だった」に「~っけ」が付いた形です。

「だ」は常体(タメ口)の語尾であるため、「だったっけ」は「でしたっけ」よりもさらにカジュアルで、より砕けた印象を与えます。

主に親しい友人や家族、あるいは自分自身に対して心の中で確認する際に使われる表現です。

例えば、「財布、どこに置いたんだっけ?」のように、完全にプライベートな状況や、全く形式張らない場面でのみ使用されます。

比較項目「でしたっけ」「だったっけ」
丁寧さの度合い丁寧語(「です・ます」)の要素を含む常体(タメ口)の要素を含む
カジュアルさ比較的カジュアル(親しい相手に丁寧さを保ちたい時)非常にカジュアル(親しい相手、自分自身に)
使用場面友人・同僚間、少し距離のある相手親しい友人・家族、独り言
与える印象やや砕けた丁寧語完全にくだけた言葉遣い

このように、「でしたっけ」と「だったっけ」は、どちらも「記憶の確認」という共通の意味を持ちながらも、その丁寧さの度合いが異なります。

ビジネスシーンでこれらを用いることはどちらも不適切です。

しかし、日常生活においては、相手との関係性や状況に応じて使い分けることで、よりスムーズな人間関係を築くことができます。


「でしたっけ」が方言と誤解されるケース

「でしたっけ」という表現は、多くの地域で使われているため標準語として認識されています。

しかし、その響きや使われ方から、一部の地域の方言と誤解されるケースがごく稀にあります。

これは、特定の地域において「~っけ」という語尾が特徴的に使われる方言が存在するためです。

例えば、東北地方の一部の方言では、確認や疑問を表す際に「~っけ」という語尾が頻繁に使われることがあります。

標準語の「でしたっけ」とはイントネーションや文脈が異なる場合もありますが、耳慣れない人にとっては方言のように聞こえてしまう可能性があります。

これは、言葉の持つ響きや、特定の地域での使用頻度が高いといった背景が影響していると考えられます。

ただし、基本的には「でしたっけ」は共通語であり、全国的に広く理解され、使われている表現です。

誤解が生じるとしても、それは特定の地域に由来する個人的な感覚によるものです。

そのため、一般的にビジネスシーンで「方言だから使えない」と判断されることはありません。

しかし、前述の通り、「でしたっけ」自体がカジュアルな表現であるため、方言かどうかに関わらず、フォーマルな場や目上の人への使用は避けるべきです。

方言と誤解される可能性があるというよりは、その言葉自体が持つ「砕けたニュアンス」が問題となると理解しておきましょう。

丁寧なコミュニケーションを心がける上では、地域性にかかわらず、より汎用的な丁寧語や敬語を用いることが最も重要です。

したがって、「でしたっけ」の使用を避ける理由は、方言であるからではなく、そのカジュアルさと、相手に与える失礼な印象を避けるためであると認識してください。


確認表現における「でしたっけ」の注意点

「でしたっけ」という言葉は、何かを再確認する際に使われることが多いですが、その使用にはいくつかの注意点があります。

特に、ビジネスシーンや公式な場では、この表現が不適切とみなされるため、慎重な判断が求められます。

まず、相手に不快感を与える可能性があるという点が挙げられます。

「でしたっけ」は、自分の記憶が曖昧であることを示唆する表現です。

これにより、相手は「なぜ覚えていないのか」「きちんと話を聞いていなかったのか」と感じてしまうかもしれません。

特に、相手がすでに伝えた情報や、重要な内容についてこの表現を使うと、「相手を軽視している」「責任感が低い」という印象を与えてしまう可能性があります。

次に、プロフェッショナルな印象を損なうという点です。

ビジネスにおいては、情報の正確な把握と、それに基づく円滑なコミュニケーションが不可欠です。

「でしたっけ」のような曖昧な確認表現は、信頼性や専門性を低下させる要因となり得ます。

例えば、プロジェクトの進捗状況やクライアントとの約束事など、重要な事柄に対して「~でしたっけ?」と尋ねることは、相手に不安を与えかねません。

また、誤解を招く可能性も考慮すべきです。

「でしたっけ」は、文脈によっては皮肉や詰問のように聞こえてしまうこともあります。

特に、テキストコミュニケーションでは、言葉のニュアンスが伝わりにくいため、意図しない形で相手に伝わってしまうリスクが高まります。

以上の理由から、確認表現として「でしたっけ」を用いる際は、以下の点に注意しましょう。

  • 使用する相手を選ぶ: 親しい友人や家族など、ごく限られたカジュアルな場面でのみ使用を検討します。
  • 状況を選ぶ: 重要な情報の確認や公式な場では、決して使用しないように徹底します。
  • 丁寧な言い換えを心がける: ビジネスシーンや目上の人には、「~でいらっしゃいましたでしょうか」「~という認識でよろしいでしょうか」など、より丁寧な表現に置き換えましょう。

常に相手への敬意と配慮を持ち、状況に応じた適切な言葉を選ぶことが、円滑なコミュニケーションの鍵となります。

【でしたっけ】の総括

・「でしたっけ」はうろ覚えの確認に使うカジュアルな表現である
・ビジネスシーンで「でしたっけ」を使うと失礼にあたる
・上司や取引先に「常識がない」「教養に欠ける」印象を与える可能性がある
・ビジネスメールでの「でしたっけ」の使用はビジネスマナーに反する
・「でしたでしょうか」は「でしたっけ」を丁寧にしたビジネスで有効な表現である
・「先日お話ししました〇〇の件ですが、~という認識で相違ございませんでしたでしょうか」のように使える
・日本語の敬語は尊敬語、謙譲語、丁寧語の三種類に分類される
・「でしたっけ」は丁寧語の中でもカジュアルな部類に位置付けられる
・「いつでしたっけ」はカジュアルで相手に準備不足と見なされる可能性がある
・「会議の開始は、いつでしたでしょうか」と尋ねるのが丁寧である
・「次回の打ち合わせはいつ頃になりますでしょうか」と柔らかく尋ねる
・「企画書の提出につきまして、期日はお決まりでしょうか」は非常に丁寧な表現である
・「何時からでしたっけ」もカジュアルでビジネスシーンには不適切である
・「次回の会議は、何時開始でしたでしょうか」と尋ねるのが適切である
・「研修は、何時からでいらっしゃいますか」は尊敬語を用いた丁寧な表現である
・「セミナーのお時間は、何時からとなりますでしょうか」はかしこまった場面に適している
・ビジネスメールでは「〇〇の件、完了されたかご確認させていただけますでしょうか」のように言い換える
・「メール」での質問には「お忙しいところ恐縮ですが」などのクッション言葉が重要である
・「でしたっけ」と「だったっけ」はカジュアルさの度合いが異なる
・「でしたっけ」は標準語だが、一部で方言と誤解されるケースがある
・確認表現としての「でしたっけ」は相手に不快感やプロフェッショナルでない印象を与える可能性がある

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