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コホート分析とは?意味から見方・活用パターンまでやさしく解説

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コホート分析とは?意味から見方・活用パターンまでやさしく解説

ユーザー行動のレポートを見ていても、日次や月次の数字が上下するだけで、結局なにを改善すればよいのか分からないことがあります。
そんなときに役立つのが、ユーザーをグループに分けて時系列で追いかけるコホート分析です。
最初は表の見方が難しく感じられますが、押さえるポイントは意外とシンプルです。

たとえば「今月登録したユーザーは、先月登録したユーザーより長く使ってくれているのか」。
「特定のキャンペーン経由のユーザーは、他と比べてリピート購入しているのか」といった問いに、コホート分析は応えてくれます。
この記事では、意味の整理から表の読み方、よくある活用パターンまで順番に整理していきます。

この記事でわかること

・コホート分析とは何かを、他の分析との違いも含めて理解できる
・コホート表のどこを見れば、課題や伸びている施策が分かるかが把握できる
・SaaS・EC・アプリなどでの、代表的なコホート分析の使い方をイメージできる
・実務でハマりやすい落とし穴や、数字の読み違いを避けるためのチェックポイントが分かる

目次

コホート分析とは?意味と基本の考え方

コホート分析は、ユーザーを共通点ごとのグループに分け、その後の行動や成果を時系列で追いかける分析方法です。
日別や月別の合計値だけでは見えない「あとから効いてくる変化」を捉えやすくなるのが特徴です。

多くの分析ツールにはコホート機能があり、ユーザーの継続利用やリピート購入の状況を把握する用途で使われています。
プロダクトの現場でも、リテンション改善やキャンペーン評価のためにコホート分析を定期的に確認するケースがよく見られます。

結論:コホート分析の要点3つ

コホート分析の特徴を、シンプルに3つにまとめると次のようになります。

1つ目は、共通点のあるユーザーを一つのグループとして扱う点です。
同じ週に登録したユーザー、同じ広告から来たユーザー、同じ料金プランを選んだユーザーなどをひとまとまりにします。

2つ目は、時間の経過とともに、そのグループの行動や指標がどう変化するかを見る点です。
登録の翌週、翌月、3か月後といった単位で、継続率や購入率などを追いかけます。

3つ目は、グループ同士を比較することで、どの施策やタイミングが成果に効いているかを探る点です。
「この月に登録したユーザーから、急に継続率が上がっている」といった変化に気づきやすくなります。

用語の意味と前提条件

そもそも「コホート」とは、共通の特徴を持つユーザーを一つの集まりとして扱うための単位です。
分析ツールでは「同じ獲得日を持つユーザー」などの共通属性でグループ化するのが典型です。
(出典:Google Analytics ヘルプ)

Amplitudeなどのプロダクト分析ツールでは、共通の特徴や行動を持つユーザーの集合をコホートと定義し、行動別コホートや予測コホートとして管理しています。
(出典:Amplitude ドキュメント)

ここでの前提として、コホート分析は「グループ単位での傾向」を見る分析です。
個々のユーザーの細かい行動の違いを追いかけるというより、まとまりとしての変化を見ることに向いています。

また、コホート分析で使う指標は一つとは限りません。
継続率や購入率、平均売上、継続課金の解約率など、目的に応じて複数の指標を見比べることが一般的です。

他の分析との違いと相性の良い指標

コホート分析は、日別PVやCVRなどの「スナップショット」を見る分析とよく並べて使われます。
一般的な集計は「ある期間全体の平均像」を示し、コホート分析は「同じ出発点を持つユーザーが、その後どう変わるか」を示すイメージです。

例えば、ある月の全ユーザーの平均継続率が変わっていないように見えても、コホート別に見ると「新規に獲得したユーザーの継続率だけが下がっている」といった変化が見つかることがあります。
現場では、こうした違いに気づくことで、集客チャネルの質の変化やプロダクトのオンボーディングの課題に早く気づけるケースが多いです。

相性の良い指標としては、次のようなものが挙げられます。

  • 継続率・リテンション率
  • 課金継続率・解約率
  • リピート購入率・再訪率
  • ARPU、LTVなどの売上関連指標

これらは「時間とともに変化する」ことが前提の指標なので、コホート分析で見る価値が高くなります。

コホートの切り方の代表パターン

コホートをどのような共通点で区切るかによって、見えるものが変わります。
代表的な切り方は次のようなパターンです。

  • 獲得日・登録日ベース
    例:2025年1月に登録したユーザー、2025年2月に登録したユーザーなど
  • チャネル・キャンペーンベース
    例:SNS広告経由、検索広告経由、紹介キャンペーン経由のユーザーなど
  • プラン・属性ベース
    例:無料プラン、スタンダードプラン、プレミアムプランのユーザーなど

たとえばサブスクリプション型サービスで「2025年1月登録コホート」「2025年2月登録コホート」を作り、各月の解約率を比較すると、料金改定やオンボーディング施策の影響が見えやすくなります。

実務では、「まずは獲得日ベースで継続率を見る」パターンがよく使われ、そのあとにチャネル別やキャンペーン別、料金プラン別へと広げていくケースが多いです。

コホート分析の見方と読み解きのコツ

コホート分析の画面を初めて開くと、行と列が数字で埋め尽くされた表に圧倒されがちです。
しかし、見る場所を決めてしまえば、必要な情報はすぐに読み取れるようになります。

ここでは、典型的なコホート表の構造と、どこに注目すれば課題や伸びている施策が分かるのかを整理します。

基本の表の見方と用語

多くのツールのコホート表は、縦軸がコホート、横軸が経過期間、セルの値が継続率や購入率などの指標という構造になっています。
たとえば「行が登録月」「列が登録後nか月目」「セルがその時点での継続率」といったイメージです。

一般的によく出てくる用語は、次のようなものです。

  • コホート開始日(獲得日・イベント日など)
  • インターバル(週次・月次などの期間のきざみ)
  • 指標(継続率・購入率・売上など)

Google Analytics 4では、共通の属性を持つユーザーをコホートとして定義し、コホート探索レポートで行動やパフォーマンスを時系列で確認できます。
(出典:Google Analytics ヘルプ)

判断基準:どこを見ると問題や成長がわかるか

コホート表を見るときの判断基準は、主に次の3点です。

1つ目は、同じ列の上下比較です。
これは「同じ経過期間のときに、どのコホートの成績が良いか」を見るための視点です。
例えば「登録3か月後の継続率」を縦に見ていくと、どの月に獲得したユーザーの質が高いかが分かります。

2つ目は、同じ行の左から右の推移です。
これは「一つのコホートが、時間の経過とともにどう変化しているか」を見る視点です。
獲得直後に急激に離脱しているのか、長期的に少しずつ離脱しているのかなど、離脱のパターンが見えてきます。

3つ目は、特定のイベントや施策の前後でのパターンの変化です。
たとえば「オンボーディングのチュートリアルを変更した月」以降のコホートだけ継続率が改善していれば、その施策がうまく機能している可能性が高いと判断できます。

プロダクトの現場では、「まずは登録後1週間と1か月の継続率」「売上への影響が大きいタイミング」の2〜3ポイントに絞って、各コホートをざっとチェックする運用がよく行われています。

典型的な変化パターンとよくある解釈

コホート表には、よくある「模様」がいくつかあります。
代表的なパターンと、一般的な解釈の例を挙げます。

  • 初期に急減し、その後なだらかに減るパターン
    → 初期体験でつまずくユーザーが多い
    → オンボーディングや初回体験の改善が優先候補になる
  • 全期間でなだらかに減り続けるパターン
    → 長期利用の動機付けや価値訴求が弱い可能性
    → 定期的なリマインドや新機能のアナウンスなどが検討候補
  • ある月以降のコホートだけ継続率が上下に大きく変化しているパターン
    → 料金改定やUI変更、キャンペーンなどの影響を疑う

ここで注意したいのは、「見た目の変化=必ず施策の効果」とは限らない点です。
季節要因や外部環境の変化、測定方法の変更などで数字が動くこともあるため、他の指標やログと照らし合わせて解釈することが重要です。

具体例:SaaS・EC・アプリでの読み方

具体的なサービスの例で、コホート表の読み方をイメージしてみます。

SaaSの場合、縦軸を「契約開始月」、横軸を「経過月」、セルを「契約継続率」とすると、どの月に獲得した顧客が長く契約してくれているかが分かります。
ある月から継続率が改善している場合、そのタイミングで実施したオンボーディング改善やサポート施策が効いているかもしれません。

ECの場合は、縦軸を「初回購入月」、セルを「再購入率」や「累計購入金額」とするパターンがよく見られます。
特定のキャンペーン経由のコホートだけ再購入率が極端に低い場合、「初回だけとりあえず買うが、その後は離脱する」ユーザーを増やしてしまっている可能性があります。

アプリの場合は、「インストール週」をコホートにし、「週次アクティブ率」や「課金率」を追いかけるケースが一般的です。
たとえば次のような会話が、実務でよく起こります。

担当者A「このコホート表を見ると、チュートリアルを変えた週から2週目の継続率が上がっていますね」
上司B「ということは、新しいチュートリアルのほうが、アプリの魅力が伝わりやすいという可能性が高そうだね」

このように、具体的なシナリオとセットでコホート表を読むと、改善アイデアにもつながりやすくなります。

コホート分析のよくある使い方と注意点

コホート分析は、単に継続率の表を見るだけでなく、さまざまな意思決定の場面で活用できます。
一方で、設定や解釈を誤ると、的外れな結論につながるリスクもあります。

ここでは、よくある活用シーンと、実務での注意点やつまずきやすいポイントを整理します。

代表的な活用シーンとメリット

コホート分析の代表的な活用シーンは、次のようなものです。

  • 施策やキャンペーンの長期的な効果検証
  • オンボーディングや初回体験の改善
  • 料金プランや値上げの影響把握
  • チャネル別のユーザー品質の比較
  • リテンション向上や解約抑止の打ち手検討

たとえば、あるツールでは、キャンペーン別に定義したコホートをフィルタとして使い、レポート上で比較できるようになっています。
Mixpanelでは、特定の条件で定義したユーザー群(コホート)をレポートのフィルターやセグメントとして利用し、分析やメッセージ配信に活用できます。
(出典:Mixpanel ドキュメント)

現場では、「新料金プラン導入前後のコホート比較」「メール施策の実施有無によるコホート比較」といった形で、意思決定の材料として使われることが多いです。

注意点とありがちな誤解

コホート分析で特に注意したいのは、「相関」と「因果」を混同してしまうことです。
ある月のコホートだけ数字が良くても、それがたまたま外部要因によるものかもしれません。
複数の期間や別の指標と突き合わせて、慎重に解釈する姿勢が重要です。

また、コホートの切り方によって、見えるものが大きく変わる点も誤解されがちです。
「獲得日」ベースでは良く見えても、「チャネル」ベースで見ると特定チャネルが足を引っ張っている、といったケースは珍しくありません。

さらに、小さいコホートの数字をそのまま評価してしまうと、たまたま数人の行動に左右された結果を「傾向」と誤認してしまう可能性があります。
十分なユーザー数があるかどうかを確認しながら、コホートの粒度を調整することが大切です。

経験則として、現場では次のような失敗がよく見られます。

  • コホートの定義や指標を途中で変えてしまい、前後比較が正しくできなくなる
  • 良い数字のコホートだけを見て安心してしまい、悪いコホートの原因を深掘りしない
  • コホート表だけを見て結論を出し、ユーザーインタビューやログの詳細確認を行わない

こうした誤解を避けるためにも、コホート分析は他の分析手法や定性情報と組み合わせて使うことが前提だと考えておくと安全です。

実務でよくあるつまずきと対処の考え方

実務でつまずきがちなポイントと、そのときの考え方をいくつか紹介します。

1つ目は、「そもそもコホート表の設定が合っていない」ケースです。
期間のきざみ(週次・月次)や指標の定義が目的とずれていると、どれだけ眺めても有用な示唆は得られません。
最初に「何を知りたいのか」「どんな行動を追いかけたいのか」を言語化してから、コホートの条件や指標を決めることが重要です。

2つ目は、「関係者間で見方がバラバラになってしまう」ケースです。
例えば、次のようなやりとりが起きることがあります。

マーケ担当「このコホート、2か月目の再購入率が上がっているのでキャンペーン成功だと思います」
プロダクト担当「でも3か月目以降の継続率は下がっていますね。長期的には利益を押し下げているかもしれません」

このようなすれ違いを防ぐには、あらかじめ「どの期間の数字を主に見るか」「何を成功とみなすか」を合意しておくことが有効です。

3つ目は、「コホートを増やしすぎて、結局どこを見ればよいか分からなくなる」ケースです。
チャネル別×プラン別×キャンペーン別、といった細かい分割をすると、一つひとつのコホートのユーザー数が減り、ノイズが増えてしまいます。
まずは大まかな分類から始め、必要に応じて徐々に細かく掘り下げる段階的な進め方が現実的です。

よくある質問

Q1. コホート分析はどのツールでも同じように使えますか。
基本的な考え方は似ていますが、コホートの定義方法や期間のきざみ、利用できる指標はツールによって異なります。
まずは利用しているツールのヘルプやドキュメントで、コホート機能の前提を確認することが必要です。

Q2. コホートはどの粒度で区切るのがよいですか。
ユーザー数と目的のバランスで決めるのが一般的です。
たとえば、ユーザー数が多いサービスなら週次、少ないサービスなら月次といった形で、各コホートのユーザー数が十分なボリュームになるよう調整します。

Q3. コホート分析だけで施策の効果を判断してよいですか。
コホート分析は強力な手掛かりになりますが、他の指標やA/Bテスト、ユーザーインタビューなどと組み合わせて判断するのが安全です。
一つの分析手法に依存しすぎると、偶然の変動を見誤るリスクがあります。

Q4. BtoBサービスでもコホート分析は有効ですか。
有効なケースが多いです。
契約開始月やプラン別、業種別などでコホートを作り、継続率やアップセル率を追うことで、どのセグメントに注力すべきかを検討できます。

コホート分析の見方と使い方のまとめ

・コホート分析は共通点のあるユーザーをまとめて時系列で追う分析手法
・日別や月別の平均値では見えない変化や質の違いを見つけやすくするのが目的
・縦軸にコホート横軸に経過期間セルに継続率などの指標を置く構造が一般的
・判断の基本は同じ列の上下比較と同じ行の推移を押さえること
・特定の月や施策以降のコホートだけパターンが変わっていないかを確認する
・SaaSでは契約開始月別に継続率を追い料金やオンボーディングの影響を見る
・ECでは初回購入月別に再購入率や累計購入金額を追ってキャンペーンの質を測る
・アプリではインストール週別にアクティブ率を見て初期体験の成否を判断する
・コホートの切り方次第で見えるものが変わるため目的に合う軸を選ぶことが重要
・小さいコホートは偶然の影響が大きいのでユーザー数に注意して粒度を調整する
・相関と因果を混同せず他の指標や定性情報と組み合わせて解釈する
・コホート設定や指標定義を途中で変えると比較できなくなるためルールを固定する
・関係者で成功条件となる期間や指標を事前に合意しておくと議論がスムーズになる
・最初は獲得日ベースのシンプルなコホートから始め徐々に細かく掘り下げていく
・コホート分析はリテンションやLTVを高めるための長期的な改善に役立つ土台となる

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