新規案件の打ち合わせ後に上司から「明日までに提案書のドラフト出して」と言われ何をどう並べればよいか悩む場面は珍しくありません。
書きたい内容は頭の中にあるのに章立てや目次が決まらず手が止まってしまうことも多いです。
この記事では提案書の構成と目次をテンプレートとして押さえ状況に合わせてアレンジする考え方をまとめます。
・提案書の構成と目次づくりの基本と考え方
・代表的な提案書構成パターンと使い分け方
・そのまま使える目次テンプレートとアレンジ方法
・よくあるつまずきと誤解を避けるための注意点
提案書の構成と目次の基本を整理する
提案書の構成に共通する基本を押さえておくと案件ごとに迷う時間を減らせます。
ここでは読み手が知りたい情報をどの順番で並べるかという「地図」を確認しながら代表的なパターンを整理します。
あわせてシーンによって構成をどう変えるかという全体像もイメージできるようにします。
結論:提案書構成の要点と読みどころ
提案書の構成で押さえたい要点は一般的に次の三つです。
結論とメリットが早く伝わること
読み手が比較判断しやすいこと
実現可能性がイメージしやすいことです。
読み手は細かい説明より先に「この提案で自分たちがどう良くなるのか」を知りたいと考えることが多いです。
そのため冒頭付近で結論や効果の概要を示し後ろの章で根拠や詳細を説明する構成がよく使われます。
例えば次のような流れが典型的です。
「要約 → 現状の課題 → 解決策の全体像 → 詳細プラン → 体制・スケジュール → 投資・費用 → まとめ」という順番です。
営業現場でもこの流れをベースに細部だけ入れ替えるケースが多く見られます。
読み手が最初に確認するのはタイトルや要約費用効果といった部分であることが多いです。
構成を考えるときはこれらの「読みどころ」がどこにあるかを意識して章立てすると判断しやすくなります。
提案書の全体像と目次の役割
提案書はひとつのストーリーとして読む資料です。
現状の課題から始まり解決策の提示実行方法リスクと対策費用と回収イメージといった流れが途切れずつながっていることが重要です。
このストーリーを事前に組み立てる役割を担うのが目次です。
目次は読み手に見せるアウトラインであり章タイトルを見るだけで提案の筋が理解できる状態が理想です。
目次の段階で章立てのバランスが極端だったり抜けている内容があれば気づきやすくなります。
例えば課題に関する章が一枚しかないのにサービスの詳細説明だけが大量にあると読み手は納得しにくくなります。
国や自治体支援機関が公表する補助金の公募要領や事業計画書の記入例でも背景目的取組内容収支見通しといった流れで項目が整理されていることが多いです(出典:中小企業基盤整備機構公式サイト)。 (shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp)
同様に中小企業向け施策では現状分析目標取組内容スケジュール効果といった構成で事業計画書が求められる事例もありビジネス提案にも応用しやすい流れです(出典:中小企業庁公式サイト)。 (中小企業庁)
典型的な提案書構成の代表パターン
提案書の構成には用途に応じた代表的なパターンがあります。
ここではよく使われる三つのパターンを紹介します。
一つ目は営業提案向けのパターンです。
「表紙 → 提案の要約 → 現状と課題 → 解決コンセプト → ソリューション詳細 → 体制・スケジュール → 費用 → 効果・投資対効果 → まとめ」という順番がよく見られます。
二つ目は社内稟議や投資判断向けのパターンです。
この場合は課題だけでなく「他案との比較」や「リスクと代替案」にも紙幅を割くことが多いです。
読み手は意思決定者であり複数案の中から選ぶ立場なので比較のしやすさが重要になります。
三つ目は補助金申請や公募案件向けのパターンです。
公募要領や申請様式に合わせて「背景 → 目的 → 事業内容 → スケジュール → 効果 → 体制 → 収支」といった順番が指定されていることが多くその枠組みに沿って提案内容を整理します(出典:経済産業省公式サイト)。 (経済産業省)
実務ではこれらの代表パターンをベースにしながらページ数や読み手に合わせて章を統合したり分割したりするケースが一般的です。
用語の整理:目的・ゴール・アウトラインの違い
構成を考える際によく混同されるのが「目的」「ゴール」「アウトライン」といった用語です。
ここで一度整理しておくと目次を作るときの迷いが減ります。
「目的」は提案書を通じて何を達成したいかという狙いです。
例えば「システム刷新プロジェクトの採択を得る」「来期のマーケティング予算を確保する」といったイメージです。
「ゴール」は読み手にどんな状態になってほしいかという着地点です。
「この提案の必要性に納得している」「他案より優先すべきと判断している」といった状態が考えられます。
「アウトライン」はその目的とゴールを実現するための構成案です。
章立て小見出しページ配分といったレベルでストーリーを分解したものがアウトラインにあたります。
経験として構成で行き詰まるケースの多くはこの三つが曖昧なままスライド作成に入ってしまう場面です。
先に目的とゴールを書き出しその後でアウトラインを作ると判断しやすくなります。
ビジネスシーン別に構成が変わるポイント
提案書の構成はシーンによって優先すべき要素が変わります。
そのため「いつも同じテンプレ」を機械的に当てはめるのではなく状況に合わせた微調整が必要です。
例えば既に信頼関係のある既存顧客向けの提案では課題の説明よりも「具体的な改善策」と「費用対効果」の比重を高めることが多いです。
一方新規顧客やコンペの場面では相手の課題理解や自社の強みを丁寧に説明するパートが重要になります。
社内向け提案では「なぜ今この投資が必要なのか」「他の選択肢はどうか」といった観点で問われることが多いためリスクや代替案の章をしっかり設けた方が判断しやすくなります。
例えば次のような会話がよく見られます。
「この提案書ソリューションの説明は詳しいけれどなぜ今やるのかの緊急度が伝わらないね」
このような指摘が出る場合は構成の中で「現状と課題」「放置した場合のリスク」が不足していることが多いです。
構成を決めるときの判断基準として相手との関係性金額規模意思決定者の関心の三つを意識しておくとどの要素を厚く書くか決めやすくなります。
提案書のテンプレートを使って構成と目次を作る
次に実際に目次テンプレートを使って提案書の構成を組み立てる流れを整理します。
ここではそのままコピーして使える目次例を示しつつ案件ごとに調整するための判断基準も紹介します。
最後によくあるつまずきや質問にも触れながら失敗を減らすためのポイントをまとめます。
目的から逆算する提案書構成の判断基準
テンプレートを使う前にまず「何のための提案書か」を一文で言語化しておくことが大切です。
その上で構成を決めるときは次の三つの観点を判断基準にすると考えやすくなります。
一つ目は意思決定に必要な情報が揃っているかです。
読み手の立場になって「この提案を採択するために知っておきたい情報」が抜けていないか確認します。
二つ目は読み手の疑問が自然な順番で解消されるかです。
「なぜ必要なのか → 何をするのか → どう進めるのか → いくらかかるのか → 本当に大丈夫か」といった疑問が章の流れで順番に解決されているかを確認します。
三つ目はページ配分のバランスです。
課題や目的の説明が極端に短くサービス説明だけが長いと読み手は「売り込み感」が強いと感じる可能性があります。
逆に課題と背景だけが長く解決策が薄いと行動につながりにくくなります。
現場では「構成がきれいでも判断に必要な数字や条件が書かれていない」提案書が問題になることがあります。
判断基準として判断材料の網羅性を文章のきれいさより優先すると実務上のズレが減ります。
すぐ使える提案書目次テンプレート例
ここでは汎用的に使いやすい提案書の目次テンプレートを一つ紹介します。
必要に応じて章を統合したり分割したりして調整してください。
- 表紙・タイトル
- 提案の要約(結論と期待される効果のサマリ)
- お客様の現状と課題整理
- 解決コンセプト・基本方針
- 提案内容の全体像
- 具体的な施策・機能の説明
- 実施体制とスケジュール
- 投資・費用と見込まれる効果
- リスクとその対策
- 他案・現状維持との比較
- 導入後のサポート・フォロー体制
- まとめと次のアクション提案
例えば社内向けの小規模な提案であれば「5〜7」を一つの章にまとめ「10」を省略するといった簡略化も可能です。
逆にコンペで複数社が提案する場合は「10 他案との比較」の章を厚くし自社の優位性を整理すると比較されやすくなります。
またタイトルや章名は読み手にとって分かりやすい表現に言い換えて問題ありません。
「お客様の現状と課題整理」を「現状の整理と解決すべき課題」のように書き換えるだけでも読み手の理解度が変わる場合があります。
部分的なカスタマイズのコツと注意点
テンプレートを使う際のコツは「全部変えようとしない」ことです。
まずは骨組みとなる章立てはそのまま使い章の中身や順番を案件ごとに調整する方が作業時間を抑えやすくなります。
例えば「現状と課題」と「解決コンセプト」を入れ替え「先に解決策の全体像を見せてから課題を整理する」という構成も状況によっては有効です。
驚きを与えたい新規提案や読み手の時間が限られている場合にはこのような構成が選ばれることがあります。
注意したいのは会社独自のフォーマットや発注元が指定する構成ルールがある場合です。
その場合はまず指定フォーマットを最優先しその範囲でテンプレートをアレンジします。
指定事項と異なる構成にしてしまうと不備とみなされる可能性もあります。
経験としてトラブルにつながりやすいのは「指定された様式を軽く見て独自色を出しすぎた結果評価の対象外になってしまう」ケースです。
テンプレートを使うときは自社の書きやすさより読み手のルールと判断プロセスを優先することが大切です。
よくあるつまずきと誤解を避けるポイント
提案書の構成と目次づくりでつまずきやすいポイントはいくつか共通しています。
ここでは代表的なものを整理します。
一つ目は「サービス紹介資料」と「提案書」を混同してしまうことです。
自社サービスの機能説明が中心になり相手の課題とのつながりが弱くなると読み手からは「カタログのようだ」と感じられてしまう場合があります。
二つ目は「数字や条件が後ろにまとまり過ぎている」ケースです。
費用や体制など意思決定に重要な情報が資料の最後にしか書かれていないと読み手は途中で判断を保留してしまうことがあります。
重要な数字は要約や各章のまとめでも簡潔に触れておくと理解が進みやすくなります。
三つ目は「相手の前提知識を高く見積もりすぎる」ことです。
例えば次のような会話が起こることがあります。
「この略語は先方の役員には通じないかもしれないね」
「社内では当たり前の言葉だけど提案書では噛み砕いて書こう」
このような指摘が出やすい場合は章タイトルや本文の表現を難しくしすぎている可能性があります。
最後に構成を修正するときは「章を増やすより不要な章を削る」意識も重要です。
ページ数が増えすぎると読み手が読み切れず判断が遅れることがあります。
多くの場合本当に必要なメッセージを絞り込み構成をシンプルに保つことが提案の通りやすさにつながります。
よくある質問
Q.テンプレートは毎回同じものを使ってもよいですか。
A.基本の骨組みを固定しておくのは有効ですが相手や案件によって強調する章や削る章を見直すことが大切です。
Q.目次の段階でどこまで細かく作り込むべきですか。
A.最初は大見出しだけ決め小見出しは書きながら調整する方法もよく使われます。
ただし大きな流れ(課題 → 解決策 → 実行 → 費用)は最初に決めておくと安心です。
Q.ページ数はどのくらいが目安ですか。
A.案件の規模やルールによって大きく変わるため一律の正解はありません。
一般的には初回提案は要点を絞った短いバージョンと詳細版の二つを用意する方法もあります。
Q.会社のフォーマットとこの記事のテンプレートが合わない場合はどうしたらよいですか。
A.まずは会社や発注元のフォーマットを優先しその項目名にこの記事の考え方を当てはめてください。
「課題」の項目で現状とリスクを「提案内容」でコンセプトと施策を整理するなどの工夫ができます。
Q.文章力に自信がない場合構成で意識すべきことはありますか。
A.文章表現よりも章の順番と「各章の冒頭で何を伝えるか」を意識すると読み手にとって理解しやすくなります。
提案書の構成と目次テンプレのまとめ
・提案書構成の要点は結論の早さ比較しやすさ実現可能性
・目次は読み手に見せるアウトラインであり章立ての地図になる
・提案書の代表パターンは営業提案社内稟議公募案件の三種類
・目的とゴールを一文で決めてからアウトラインを作ると迷いにくい
・相手との関係性金額規模関心事の三つを構成の判断基準にする
・基本テンプレは要約課題解決策体制費用リスク比較の流れで構成する
・指定フォーマットや様式がある場合はそれを優先してテンプレを当てはめる
・サービス紹介と提案書を混同せず相手の課題を軸に章立てする
・重要な数字や条件は最後だけでなく要約や各章のまとめでも触れる
・専門用語や略語は相手の前提知識を想定して噛み砕いて表現する
・テンプレは骨組みを固定しつつ章の厚みや順番を状況に合わせて調整する
・ページ数が増えすぎないよう不要な章削減とメッセージの絞り込みを意識する
・読み手の判断プロセスを意識し意思決定に必要な情報が揃っているか確認する
・短いバージョンと詳細版を用意するなど読み手の時間への配慮も検討する
・構成と目次でストーリーを整えることで文章力の不安を補いやすくなる
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