取引先に見積をお願いしたまま一週間以上返事がなく、このまま催促すると関係が悪くなりそうで、メールを書き出せずに手が止まっているかもしれません。
仕事は進めたいのに強く催促するのは気が引ける、その微妙なバランスに悩む人は少なくありません。
この記事では、そのような場面で使える角が立たない見積催促メールの考え方と具体的な例文を状況別に整理していきます。
・角が立たない見積催促メールの基本的な考え方と全体像
・初回催促や期限超過時など状況別の具体的なメール例文
・いつ催促メールを送るか判断するタイミングと頻度の目安
・信頼関係を損なわないためのマナー上の注意点とよくある疑問
角が立たない見積催促メールの基本と考え方
見積を催促するメールは、案件を前に進めるための大切なコミュニケーションです。
一方で、書き方を誤ると「責められている」「急かされている」と受け取られ、関係がぎくしゃくすることもあります。
ここでは、角が立たない催促メールを書くうえで押さえておきたい、基本的な考え方と構成を整理します。
読みどころの結論:角が立たない催促のコツ
角が立たない見積催促メールのポイントは、次の三つに集約できます。
1つ目は、目的を「責任追及」ではなく「事実確認」として伝えることです。
「遅れていますよね」と詰めるのではなく、「届いていないようなので念のため確認させてください」といった表現に置き換えます。
2つ目は、相手への配慮と感謝を前後に必ず挟むことです。
「お忙しいところ恐れ入りますが」「いつも迅速なご対応をありがとうございます」といった一言が、同じ内容でも受け取り方を大きく変えます。
3つ目は、自分の都合だけでなく、相手にもメリットがある形で期限を共有することです。
「弊社の準備を早めに進めることで、御社の導入スケジュールにも余裕が生まれますので」など、双方にとってプラスである理由を添えると、協力を得やすくなります。
実務では、こうした配慮があるメールとないメールでは、その後の対応速度や雰囲気に明確な差が出るケースが多く見られます。
全体像:見積催促メールの基本構成
見積催促メールそのものは特別な文書ではなく、基本的なビジネスメールの型の中に「催促の要素」が入っているだけです。
一般的なビジネスメールの構成は、件名→宛名→挨拶と名乗り→本文(要件)→結び→署名という流れが基本とされています。
(出典:一般社団法人日本ビジネスメール協会公式サイト)
見積催促メールに当てはめると、次のような全体像になります。
- 件名
見積の内容と「確認のお願い」「進捗のご確認」などの目的を入れる - 宛名・挨拶
相手の会社名、部署名、氏名を書き、いつもの挨拶と自社名を添える - 催促の背景と状況の共有
いつ、どのような見積を依頼したかを簡潔に書く - 確認したい内容
「進捗状況」「ご送付予定日」など、相手に答えてほしい点を明確にする - 期限や希望日
こちらの希望日と、その理由をやわらかく伝える - 結びの一言
感謝と、今後の関係にも触れるような丁寧な締めの言葉を書く
この型を決めておけば、状況ごとに細かい表現だけを調整すればよく、毎回一から悩む時間を減らすことができます。
用語と前提:催促メールと督促メールの違い
見積に関するメールの中でも、「催促」と「督促」という言葉はニュアンスが異なります。
一般的に、ビジネス現場で「見積の催促メール」と言うときは、あくまで進捗を確認し、対応をお願いする柔らかい連絡を指します。
一方で「督促」は、未払いの代金や義務の履行を求めるような、より強いニュアンスを含むことが多い言葉です。
見積の段階では、金銭や法的な義務が確定していないことも多く、通常の取引関係では「督促」という言葉はあまり用いられません。
そのため、社内で話すときは「見積の催促」「見積の確認」といった言い方を基本にし、文面でも相手を追い詰める印象を避けることが大切です。
実務では、言葉の選び方一つでメール全体の印象が変わるため、特に初めて連絡を取る相手には慎重に用語を選ぶことが多いです。
判断基準:相手との関係で変える言い回し
角が立たない見積催促メールを書くうえでの判断基準は、相手との関係性と、これまでのやり取りの頻度です。
例えば、長年付き合いのある取引先で、日常的に連絡を取り合っている相手であれば、多少くだけた表現でも関係が壊れることは少ないかもしれません。
一方で、初めて取引する相手や、まだ信頼関係が築けていない担当者に対しては、より丁寧で慎重な言い回しを選ぶ必要があります。
判断の目安として、次の三点を確認するとよいでしょう。
- その相手と、今後も中長期的に取引を続けたいか
- これまでに返信が遅いことが多い相手か、今回が例外的に遅いのか
- 自社側にも、依頼内容や期日の伝え方に改善の余地がなかったか
この3点を踏まえ、「少し丁寧すぎるかな」と感じるくらいの表現を初回の催促では選ぶことが、トラブルを避けるうえでの安全な選択です。
例えば、次のようなクッション言葉を付けるだけでも印象は大きく変わります。
「ご多忙のところ恐れ入りますが」
「お手すきの際でかまいませんので」
「もし既にご対応済みでしたら、大変失礼いたしました」
現場では、こうしたクッション言葉を一文足しただけで、相手からの返信が柔らかくなったという声が聞かれることも少なくありません。
状況別に使える見積催促メールの例文集
ここからは、実際のシーン別に使える見積催促メールの例文を紹介します。
実務では、「初回の催促」「期限超過後」「急ぎ案件」「社内・協力会社向け」など、状況ごとに適切な表現が変わります。
代表的なパターンごとにテンプレートを用意しておき、必要に応じて案件名や日付だけ差し替える運用にすると、抜け漏れを減らしつつ、品質を一定に保ちやすくなります。
代表パターン:初回の見積催促メールの例文
初めての催促では、「催促している」ことを前面に出さず、あくまで確認とお礼をセットにした書き方を意識します。
不具合でメールが届いていない、担当者が不在だったなど、相手側の事情も考えられるため、責めるニュアンスは避けるのが無難です。
例として、次のようなメールが挙げられます。
件名:◯◯のお見積ご送付のお願い(◯◯株式会社)
◯◯株式会社
◯◯部 ◯◯ ◯◯様いつもお世話になっております。
◯◯株式会社の◯◯でございます。先日、◯月◯日にご依頼いたしました◯◯の御見積につきまして、
こちらでメールを確認できていないようでしたので、念のためご連絡いたしました。ご多忙のところ恐れ入りますが、
進捗状況とご送付のご予定日をお知らせいただけますと幸いです。もし既にお送りいただいておりましたら、
大変お手数ですが再送いただけますと幸いです。お忙しい中恐縮ではございますが、
お手すきの際にご確認のほどよろしくお願い申し上げます。
このパターンでは、「届いていないようですので念のため」という表現で、相手に非があると言い切らない書き方にしています。
実務では、メールが迷惑メールに振り分けられていた、社内での転送漏れがあったなど、双方のシステムや運用上の事情が絡むことも多いため、このような表現が使われることがよくあります。
代表パターン:期限超過時の見積催促メールの例文
見積の希望期限を伝えていたにもかかわらず、その期日を過ぎても連絡がない場合は、事実と必要性を簡潔に伝えることがポイントです。
感情的な表現や、相手の都合を決めつけるような書き方は避けます。
件名:◯◯御見積のご状況確認のお願い(再)
◯◯株式会社
◯◯部 ◯◯ ◯◯様いつもお世話になっております。
◯◯株式会社の◯◯でございます。◯月◯日付でご依頼いたしました◯◯の御見積につきまして、
◯月◯日頃までにご提示いただければとお願いしておりましたが、
現在までに弊社で確認できておりません。弊社側では、御見積の内容をもとに社内での承認手続きを進める予定でございます。
可能であれば、◯月◯日までに御見積をご提示いただくことは可能でしょうか。ご都合が難しい場合は、その旨お知らせいただけますと幸いです。
ご多忙のところ恐れ入りますが、
何とぞよろしくお願い申し上げます。
ここでは、「弊社の承認手続きのため」という形で、なぜその日までに見積が必要なのかを説明しています。
判断基準として、期限を提示する場合は、自社のスケジュールだけでなく、相手の社内手続きに必要な時間も見越した日程を設定することが望ましいといえます。
代表パターン:急ぎ案件を伝える見積催促メールの例文
急ぎの案件の場合でも、相手に「急がせている」とだけ感じさせる書き方は避けたいところです。
背景事情を共有しつつ、相談ベースのトーンで書くと、協力を得やすくなります。
件名:【お急ぎのお願い】◯◯御見積ご提示のお願い
◯◯株式会社
◯◯部 ◯◯ ◯◯様いつもお世話になっております。
◯◯株式会社の◯◯でございます。表題の件につきまして、
お客様側のご希望により◯月◯日までにご提案内容を確定させる必要が出てまいりました。つきましては大変恐れ入りますが、
可能であれば◯月◯日までに概算でも結構ですので、
御見積をご提示いただくことは可能でしょうか。ご調整が難しい場合は、対応可能な日程感をお知らせいただけますと幸いです。
急なお願いとなり恐縮ではございますが、
ご検討のほど何とぞよろしくお願い申し上げます。
現場では、「急ぎです」とだけ書かれたメールよりも、なぜ急ぎなのかという背景が端的に書いてあるメールのほうが、社内での優先順位付けがしやすく、結果として対応が早くなる傾向があります。
代表パターン:社内・協力会社向けの見積催促メールの例文
社内担当者や協力会社に対して見積を催促する場合は、社内調整の事情と、必要な情報を具体的に伝えることが重要です。
社外ほど固い言い回しは不要な場合もありますが、基本的な敬意は保ちます。
件名:◯◯案件の御見積ご送付のお願い
◯◯部 ◯◯様
お疲れさまです。
営業部の◯◯です。◯◯様にご依頼していた◯◯案件の御見積について、
明日以降、先方と金額調整の打ち合わせを予定しております。つきましては恐縮ですが、本日中に概算でも構いませんので、
御見積のドラフトを共有いただくことは可能でしょうか。難しい場合は、提示可能なおおよその金額レンジだけでも共有いただけますと助かります。
お忙しいところ恐れ入りますが、
どうぞよろしくお願いいたします。
経験則として、社内向けの催促メールでは、後の工程を担当する部署がどのような準備をする必要があるかを添えておくことで、協力を得やすくなるケースが多くみられます。
見積催促メールで信頼関係を守るための注意点
最後に、見積催促メールを送るタイミングの判断基準と、マナー上の注意点を整理します。
見積の催促は、案件の進行状況や自社のルールによって適切な対応が変わるため、状況に応じた判断が必要です。
ここで挙げるポイントをチェックしながら、自社のフローや上長の方針ともすり合わせて運用すると安心です。
判断基準:催促メールを送るタイミングと頻度
見積催促メールを送るタイミングは、相手の業務状況と、自社の必要期限とのバランスで決めるのが基本です。
一般的には、次のような目安で考えるケースが多く見られます。
- 依頼から数日〜1週間程度は様子を見る
- 期日を伝えていない場合は、1通目で「いつ頃までにいただけると助かるか」を共有する
- 期日を過ぎても連絡がない場合は、1〜3営業日ほど様子を見てから、再度確認する
判断基準として重要なのは、自社だけでなく相手側の社内稟議や決裁フローにかかる時間も想定することです。
(出典:ビジネスメールマナーを扱う企業公式サイト)
また、二回目以降の催促では、メールだけでなく電話やオンライン会議など別の手段も併用するかどうかを検討します。
メールの見落としや、担当者の不在などが原因であれば、連絡手段を変えることでスムーズに解決する場合も少なくありません。
注意点と誤解されやすいマナー
見積催促メールで誤解を招きやすいのは、文面よりも宛先や件名、送信時間などの周辺マナーです。
例えば、次のような点には注意が必要です。
- 件名が「見積の件」だけだと、後から検索しづらく緊急度も伝わりにくい
- 本来TOに入れるべき担当者をCCに入れてしまい、誰が対応すべきか分かりにくくなる
- 深夜や早朝に送信し、相手の勤務時間や働き方に配慮していない印象を与える
ビジネスメールの基本として、件名には用件が一目で分かる言葉を入れること、宛先ではTO・CC・BCCを正しく使い分けることが推奨されています。
(出典:サイボウズ株式会社公式サイト、NPO法人日本サービスマナー協会公式サイト)
また、本文中に不満や焦りのニュアンスがにじむと、相手は「責められている」「急かされている」と感じやすくなります。
「まだいただけておりません」「早くご対応ください」といった表現は避け、「現在のご状況をお伺いしたく」「ご都合の良い時期をお知らせいただけますと幸いです」といった穏やかな言い回しに置き換えるとよいでしょう。
現場では、催促の頻度や表現について、部署や上長ごとに考え方が異なることもあります。
最終的には、自社のルールや上長の方針を確認しつつ、相手との長期的な関係性を優先することが無難です。
よくある質問
Q. 一度催促しても返信がない場合、何回まで送ってもよいでしょうか。
A. 一般的には、メールで2〜3回程度までを目安にし、それ以上は電話や別の担当者経由での確認を検討するケースが多いです。
ただし、契約条件や商習慣によって適切な回数は変わるため、自社のルールや上長の方針を確認したうえで判断するのが安全です。
Q. 催促メールの件名に「再送」「リマインド」と付けても失礼になりませんか。
A. 「再送」「リマインド」といった表現自体は、多くのビジネスメールで一般的に使われています。
ただし、「至急」「重要」といった強い言葉を重ねるとプレッシャーが強くなるため、相手との関係性を踏まえて使い分けることが大切です。
Q. 先方の事情で見積が遅れている場合、どこまで踏み込んで聞いてよいでしょうか。
A. 原則として、自社の判断に必要な範囲に絞って質問するのが無難です。
「いつ頃になりそうか」「金額レンジだけ先にいただけるか」など、案件の進行に必要な情報を中心に確認するとよいでしょう。
Q. 自社の上司から強い表現で催促するよう指示された場合、どう対応すべきですか。
A. そのままの表現を使うと関係悪化につながる懸念がある場合は、「この表現だと先方との関係に影響が出る可能性があります」と伝え、代替案となる文面を自分から提案する方法もあります。
最終的な判断は上長にゆだねつつ、メールを実際に送る担当としてリスクを共有しておくことが望ましいと言えます。
角が立たない見積催促メールのポイントまとめ
・見積催促メールは目的を明確にし感謝と配慮の一言を必ず添える
・件名には用件と案件名と自社名を書きひと目で内容が分かるようにする
・本文冒頭では相手の忙しさに配慮したクッション言葉を丁寧に入れる
・初回催促では相手を責めず状況確認ベースの穏やかな表現を中心に使う
・期限を過ぎた場合は事実と必要理由だけを整理し感情を交えずに伝える
・急ぎ案件は背景事情と希望納期を書き相談ベースで対応をお願いしていく
・社内や協力会社向けには経緯と社内調整事項を簡潔に共有し認識を揃える
・送信前チェックで宛先件名本文の誤字や添付漏れを落ち着いて確認する
・二回目以降の催促は数日以上間隔を空け電話連絡との併用も検討してみる
・相手の立場や負担感を想像し必要事項だけを残して文字数を絞り込んで書く
・敬語はシンプルで分かりやすい表現を選び過度にへりくだり過ぎないようにする
・TOとCCの使い分けで誰に対応してほしいかが一目で分かるように宛先を設定する
・不満や焦りの気持ちは文章に出さず事実とお願い事項だけを淡々と書き添える
・催促の頻度や連絡手段は社内ルールと上長の方針に合わせて柔軟に決めていく
・汎用テンプレートを自社事情に合わせて調整しチーム全体で共有しておく
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