取引先に見積をお願いしたいのに、どんな言葉で書けば丁寧か分からず送信前に手が止まることはないでしょうか。
相手に失礼なく、かつ必要な情報をもれなく伝えるメールを書くのは、慣れないと難しく感じるものです。
この記事では、基本マナーからそのまま使える例文まで順に整理し、状況に合わせて丁寧な見積依頼メールを書けるようになることを目指します。
・丁寧で失礼のない見積依頼メールの基本構成
・相手や状況に応じた文面の丁寧さの調整方法
・シーン別にそのまま使える見積依頼メールの例文
・トラブルを防ぐ送信前のチェックポイント
見積依頼メールを丁寧に書くための基本
見積依頼メールは、単に金額を教えてもらうためだけの連絡ではありません。
相手にとっては「この会社と付き合うべきか」を判断する材料にもなります。
まずは、丁寧さと分かりやすさを両立させるための全体像を抑えておきましょう。
見積依頼メールを丁寧に書く結論と読みどころ
結論から言うと、丁寧な見積依頼メールは 「構成」「情報量」「言葉遣い」 の三つが要です。
この三つのバランスが取れていれば、多くの場合失礼にはなりません。
具体的には、次のようなイメージです。
1 行目で用件が分かる件名にする。
宛名と挨拶で相手への敬意を示す。
誰が何の目的で連絡しているのかを名乗りと背景で伝える。
何の見積を、いつまでに、どの条件でお願いしたいのかを整理して書く。
最後に相手の手間をねぎらう一言と署名を添える。
ビジネスメールの専門団体でも、件名・宛名・挨拶・本文・結び・署名という流れが基本とされています(出典:一般社団法人日本ビジネスメール協会公式サイト)。
(ビジネスメールの教科書)
見積依頼メールの全体構成と流れ
丁寧な見積依頼メールの全体像は、次のように整理できます。
1 件名
2 宛名(会社名、部署名、役職名、氏名)
3 挨拶と名乗り
4 見積依頼の結論と目的
5 詳細条件(品目、数量、納期、希望条件など)
6 回答期限のお願い
7 相手への配慮の一言
8 結びの挨拶
9 署名
例えば、担当者レベルでのやり取りが中心の業界では「いつもお世話になっております」で始まるメールが一般的です。
一方、初めての相手や役職者宛てでは、会社名と自社名をしっかり書いたややかしこまった構成が好まれます。
現場では、この構成のどこかが抜けていることで「何の件だったか分からない」「条件が足りない」「返信がしづらい」といった不満が生まれるケースが多く見られます。
特に詳細条件ともれのない記載は、相手の手間を減らし信頼感につながる重要なポイントです。
相手や状況に応じた丁寧さの判断基準
どれくらい丁寧に書くべきかは、相手との関係性や案件の重要度によって変わります。
判断の目安として、次の三つを意識すると調整しやすくなります。
1 相手との関係性
初めての相手、役職者、年上の担当者には、敬語を多めに使い文章もやや長めに丁寧さを出します。
長年の取引先や、フランクなやり取りが定着している相手には、基本の敬語を保ちつつ少し文章を簡潔にして読みやすさを優先してもよいでしょう。
2 案件の金額や重要度
金額が大きい案件や長期的な取引につながる可能性がある案件ほど、背景や目的を丁寧に説明した方が安心感を与えます。
逆に、少額で定型的な見積であれば、冗長な説明を避けて簡潔さを重視した方が良い場合もあります。
3 相手の忙しさを想像する
相手の立場や繁忙期を想像し、「この一通を読むのにどれくらい時間がかかるか」をイメージします。
情報を削りすぎず、かつ一度で要点が分かる程度の長さに収めることが、丁寧さと配慮のバランスを取る判断基準になります。
ビジネスメールマナーの解説でも、敬語の使い分けだけでなく「相手の立場への配慮」が重要であるとされています(出典:ビジネスマナー解説サイト)。
(Schoo)
見積依頼メールで誤解されやすいポイント
見積依頼メールは、少しの言葉の選び方で印象が大きく変わります。
よく問題になるのは、次のような点です。
- 「至急」や「本日中に」とだけ書かれていて理由がない
- 値引きが当然であるかのような書き方になっている
- 条件が曖昧で、後から「聞いていない」と言われる
- 比較検討中であることを強く出しすぎて、相手にプレッシャーを与える
例えば、次の二つの文を比べてみると印象が変わります。
「大変恐れ入りますが、本日中にお見積書をお送りください。」
「大変恐れ入りますが、社内締切の都合上、本日中にお見積書を頂けますと大変助かります。」
後者のように、理由と感謝の言葉を添えるだけで、要求ではなく「事情の共有」として伝わりやすくなります。
情報セキュリティ関連団体のメールマナーでも、本文は丁寧かつ簡潔に書くこと、感情的な表現を避けることが推奨されています(出典:情報セキュリティ関連団体公式サイト)。
(jnsa.org)
実務の現場では、相手の意図を推測しながらメールを読み返す時間はそれほど多くありません。
誤解を避けるためには、「自分が読み手だったらどう受け取るか」を一度立ち止まって確認する習慣が役立ちます。
シーン別で使える丁寧な見積依頼メールの例文
ここからは、よくあるシーンごとに丁寧な見積依頼メールの例文を紹介します。
実際の文面は、会社のトーンや業界ごとの慣習に合わせて微調整すると自然になります。
まずはそのまま使い、慣れてきたら表現を自分の言葉に変えていくと負担が少なくて済みます。
初めて取引する相手への丁寧な見積依頼メール例文
初めて連絡する相手には、自己紹介と依頼の背景を丁寧に書くことが大切です。
以下は、初回問い合わせで使える例文です。
――
件名:Web 制作に関する見積のお願い
〇〇株式会社
営業部 〇〇様
突然のご連絡にて失礼いたします。
△△株式会社の□□と申します。
このたび、自社コーポレートサイトのリニューアルを検討しており、御社の制作実績を拝見しご連絡差し上げました。
つきましては、下記内容にてご提案およびお見積を頂くことは可能でしょうか。
・対象サイト:自社コーポレートサイト
・ページ数 :約 20 ページ
・希望納期 :〇月末まで
・ご提案頂きたい内容:デザイン刷新、導線設計、保守運用
お忙しいところ恐れ入りますが、〇月〇日までに概算のお見積を頂けますと幸いです。
ご多用のところ大変恐縮ですが、ご検討のほどどうぞよろしくお願い申し上げます。
△△株式会社
マーケティング部 □□ □□
電話:00-0000-0000
メール:xxxx@example.com
――
初回のメールでは、「なぜその会社に依頼したのか」を一文添えることで、相手にとっても返信する動機付けになります。
経験上、ここを丁寧に書いておくと、その後の提案内容が自社の状況に合わせて調整されやすくなる傾向があります。
取引先に正式見積を依頼するときの例文
既に取引のある会社に、正式な見積書の提出をお願いする場面も多くあります。
その場合は、普段のやり取りのトーンを保ちつつも、正式な書類として扱うことを明確にしましょう。
――
件名:【見積依頼】新システム導入に伴う保守費用について
〇〇株式会社
システム営業部 〇〇様
いつも大変お世話になっております。
△△株式会社の□□です。
先日ご相談いたしました新システム導入に関し、社内稟議のため保守費用の正式なお見積書をご提示頂きたくご連絡いたしました。
お手数をおかけして恐縮ですが、下記内容にてお見積書のご作成をお願いできますでしょうか。
・対象システム:〇〇システム一式
・保守期間 :導入後 1 年間
・想定ユーザー:社内 50 名程度
可能であれば、〇月〇日までに PDF 形式にてお送りいただけますと助かります。
ご多用のところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
△△株式会社
情報システム部 □□ □□
――
このように、既存取引先には「これまでの関係性」と「今回の社内事情」の両方を簡潔に示すことで、相手も対応の優先度を判断しやすくなります。
納期や条件もあわせて確認したいときの例文
金額だけでなく、納期や支払い条件、サポート内容なども確認したい場合は、依頼内容を分かりやすく箇条書きにします。
条件をまとめて伝えることで、後からの「言った・言わない」を防ぎやすくなります。
――
件名:印刷物制作に関する見積および納期のご相談
〇〇印刷株式会社
営業部 〇〇様
いつもお世話になっております。
△△株式会社の□□です。
新製品カタログ制作にあたり、下記内容にてお見積と納期の目安をご教示頂きたく存じます。
【ご相談内容】
・A4 カタログ 16 ページ フルカラー
・部数:5,000 部
・入稿予定:〇月〇日頃
・希望納期:〇月末までに当社指定倉庫着
あわせて、下記についてもご教示頂けますと幸いです。
・短納期対応の可否と追加費用の有無
・分納や直送などの発送条件
・支払いサイトに関する条件
お忙しいところ恐縮ですが、〇月〇日までにご回答頂ければ幸いです。
ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
△△株式会社
営業推進部 □□ □□
――
実務の場では、「納期は相談可能か」「分納はできるか」など、金額以外の条件が決め手になるケースが少なくありません。
そのため、先に知っておきたい条件を整理しておくことが、相手にとっても親切な依頼になります。
急ぎで見積をお願いするときの丁寧な例文
締切が迫っていて急ぎで見積が必要な場面では、理由とお詫びを必ず添えることが重要です。
急ぎであることを強く出しすぎると、一方的な依頼に感じられてしまうため注意が必要です。
――
件名:【急ぎのお願い】臨時対応に関する見積のご依頼
〇〇株式会社
カスタマーサポート部 〇〇様
いつも大変お世話になっております。
△△株式会社の□□です。
急なご相談で恐縮ですが、システム障害対応に伴う臨時サポート費用について、至急お見積をお願いしたくご連絡いたしました。
本日中に社内で予算決定が必要な状況のため、誠に勝手なお願いで恐縮ですが、可能であれば本日〇時までに概算のお見積をご提示いただけますでしょうか。
無理のない範囲で結構ですので、対応が難しい場合はその旨お知らせ頂けますと幸いです。
お忙しいところ大変恐れ入りますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
△△株式会社
情報システム部 □□ □□
――
現場では、相手も多くの案件を同時に抱えていることが一般的です。
急ぎの依頼ほど、相手の事情に配慮した書き方を心掛けることで、「今後も協力したい」と思ってもらえる関係づくりにつながります。
ビジネスメールのマナー解説でも、件名で緊急度を示しつつ本文では相手への配慮を忘れないことが重要とされています(出典:ビジネスメールマナー解説サイト)。
(pasona-hrs.co.jp)
見積依頼メールを丁寧に送るときの疑問とまとめ
最後に、見積依頼メールを送る際に迷いやすい点と、日常的に使えるチェックポイントを整理します。
ここを押さえておくと、テンプレートを少し変えるだけでさまざまな案件に対応しやすくなります。
見積依頼メールでトラブルを減らすチェックポイント
見積依頼メールで起こりがちなトラブルは、事前のチェックでかなり減らせます。
送信前に、次のポイントを確認してみてください。
- 件名だけで「見積依頼」であることが分かるか
- 宛先や担当者名の漢字が正しいか
- 品目や数量、仕様に漏れやあいまいな表現がないか
- 回答期限が具体的な日付で書かれているか
- 条件の変更があった場合、その旨が明記されているか
- 添付ファイルの有無とファイル名が本文に書かれているか
例えば、「来週中に」と書くよりも「〇月〇日までに」と書いた方が、双方の認識のズレを防げます。
また、添付ファイルが多い案件では、「添付 3 点ございます」などと一文添えるだけで、相手も確認すべき資料を把握しやすくなります。
電話やチャットと見積依頼メールの使い分け
最近は、電話やチャットツールで見積を依頼する場面も増えています。
それぞれの特徴を踏まえたうえで、メールと組み合わせて使うとスムーズです。
- 電話
概要や背景を短時間で共有したいときに向いています。
ただし、金額や条件など記録が必要な内容は、あとからメールで確認を兼ねて残すのがおすすめです。 - チャットツール
社内や親しい取引先とのやり取りで、ちょっとした確認をしたいときに便利です。
正式な見積依頼や稟議に関わる連絡は、メールで形に残した方が安心です。 - メール
案件の条件や履歴を残したいときに最も向いています。
複数の担当者間で共有しやすく、後から見返すこともできます。
経験上、重要な案件ほど「電話や打ち合わせで口頭のすり合わせを行い、その内容をメールで確認する」という流れが多く採用されています。
どの手段を使うか迷ったときは、「後から誰が見ても内容が分かるかどうか」を基準にすると判断しやすくなります。
よくある質問
Q.見積依頼メールの件名はどのように書けばよいですか。
A.「【見積依頼】〇〇について」のように、用件と対象が一目で分かる形が一般的です。
社内でルールがある場合は、それに合わせると良いでしょう。
Q.値引きのお願いをメールに書いてもよいのでしょうか。
A.書いてはいけないわけではありませんが、「一律の値引きを前提にした表現」は避けた方が無難です。
理由や事情を簡潔に伝えたうえで、「ご検討頂けますと幸いです」といった柔らかい言い方にすると印象が和らぎます。
Q.見積依頼の返信が来ないときは、どのくらい待てばよいですか。
A.案件や相手の会社規模にもよりますが、一般的には 2〜3 営業日様子を見るケースが多いです。
急ぎの場合は、あらかじめメール内で希望回答日を伝えておくと、フォローのタイミングも取りやすくなります。
Q.社外向けメールでテンプレートを使っても問題ありませんか。
A.テンプレート自体は多くの会社で利用されています。
ただし、相手の会社名や案件にあわせて一部をきちんと書き換えることが重要です。
社名を間違えたまま送ってしまうと、かえって印象を悪くする恐れがあります。
見積依頼メールを丁寧に書くポイントのまとめ
・件名で見積依頼と内容が一目で分かるようにする
・宛名は会社名部署役職氏名を正式名称で記載する
・冒頭に相手への挨拶と日頃の感謝を短く添える
・自社名と担当者名を名乗り連絡の背景を簡潔に伝える
・見積を依頼する目的と理由を最初に結論として示す
・品目数量納期希望条件など必要情報を箇条書きにする
・予算上限や比較検討状況は伝えてよい範囲で共有する
・返答期限の日時を具体的に伝え相手の負担も配慮する
・相手の工数をねぎらう一文を入れ丁寧さを補う
・無理な値引き要求は避け双方にとって現実的な条件を探る
・添付資料や参考情報の有無を本文中で分かりやすく示す
・初めての相手には自社の概要を一行二行で補足して安心感を与える
・急ぎの依頼ほど理由とお詫びの言葉を必ず添える
・文末に今後の関係継続を願う前向きな一言を加える
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