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AARRRとは何か?5つの指標の例とファネルの見方

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AARRRとは何か?5つの指標の例とファネルの見方

プロダクトの登録数は伸びているのに、どこでユーザーが離脱しているのか分からず、ダッシュボードの数字だけ眺めてモヤモヤしている担当者は多いです。
そんなときの地図としてよく使われるのが、AARRR(アー)と呼ばれる成長指標のフレームワークです。
この記事では、AARRRの意味と指標例、そしてファネルとしての見方を整理し、明日からの分析・改善に使えるレベルまで解説します。

この記事でわかること

・AARRRモデルの基本構造と5つのステージの意味
・各ステージの代表的な指標例と数字を見るときの考え方
・AARRRファネルを使ってボトルネックを見抜く手順と優先順位
・他の指標やフレームワークと組み合わせるときの注意点

目次

AARRRモデルの基本と各指標の意味

AARRRは、顧客の行動を5つのステージに分けて追いかける、成長のためのフレームワークです。
スタートアップやSaaSだけでなく、Webサービス全般のマーケティングやプロダクト改善で広く使われています。
まずは用語の意味と、よくある誤解を整理しておきましょう。

結論:AARRRの要点3つ

AARRRの要点は、次の3つにまとめられます。

1つ目は、顧客ライフサイクルを5つのステージで分解して見る枠組みだということです。
単に指標の一覧ではなく、顧客の行動の流れを捉えるモデルです。

2つ目は、各ステージごとに「何を成功とみなすか」を明確にするためのものだということです。
例えば「登録したら成功」なのか「初回のアクションまでが成功」なのか、といった線引きを言語化します。

3つ目は、すべてのステージを一気に上げようとせず、ボトルネックを特定して優先的に改善するためのものという点です。
どこが詰まっているかを見極めることで、限られたリソースを集中させやすくなります。

AARRRモデルとは何か

AARRRは、Acquisition、Activation、Retention、Referral、Revenueの頭文字を取ったフレームワークです。
顧客がサービスを知り、使い続け、他者に紹介し、売上につながるまでの流れを段階的に捉えます。
AARRRは「Pirate Metrics」とも呼ばれ、プロダクト主導の成長を志向する企業で広く用いられています。
(出典:Amplitude公式ブログ) (amplitude.com)

このモデルは、投資家のDave McClureが2007年ごろにスタートアップ向けの指標として提唱したと言われています。
シンプルな5つの軸に絞ることで、複雑な数字に埋もれず、成長に直結する変化だけを追いやすい構造になっています。
(出典:Dinmo公式サイト) (DinMo)

5つのステージと代表的な指標

AARRRの5ステージと、代表的な指標例を整理すると次のようになります。

  • Acquisition(獲得)
    新規ユーザーが初めて接点を持つ段階です。
    例:新規ユーザー数、流入チャネル別セッション数、会員登録数などです。
  • Activation(活性化)
    「価値を実感する最初の行動」まで進んだかどうかを測る段階です。
    例:初回ログイン率、オンボーディング完了率、チュートリアル完了率、初回の主要機能利用率などです。
  • Retention(継続)
    一定期間のあいだ、ユーザーが戻ってきて使い続けているかを測る段階です。
    例:翌日・7日後・30日後リテンション、継続利用率、休眠率、解約率などです。
  • Referral(紹介)
    既存ユーザーが他者にサービスを勧めているかを測る段階です。
    例:招待送信数、紹介経由の新規登録、口コミ投稿数、NPSなどです。
  • Revenue(収益)
    顧客行動が売上や利益にどれだけ結びついているかを見る段階です。
    例:ARPU、LTV、課金率、平均単価、アップセル率などです。

日本語の整理としても、AARRRは「獲得」「活性化」「継続」「収益」「紹介」の5つを計測するメトリクスだと説明されています。
(出典:FTJ BtoBマーケティング解説記事) (ftj-g.co.jp)

AARRRが使われる場面と前提条件

AARRRは、特に次のような場面で使われることが多いです。

  • プロダクトの成長段階を把握したいとき
  • マーケティング・CS・開発など複数チームで共通言語を持ちたいとき
  • 「とりあえずPVや会員数を増やす」といった曖昧な目標から脱却したいとき

一方で、前提条件として押さえておきたいのは、ビジネスモデルやプロダクトによって「成功行動」の定義が変わるという点です。
たとえばBtoBの高額SaaSと、無料ゲームアプリでは、Activationの基準となる行動が大きく違います。

経験的には、AARRRを導入する際に「Activationは何をもって達成とみなすか」で議論が長引くケースが多いです。
最初から完璧な定義を目指すより、「仮の定義」で走りながら定期的に見直すほうがスムーズに進みます。

判断基準:どのステージを優先して改善するか

AARRRを実務で使うときの判断基準は、ファネル全体を見たときに「一番こぼれ方が大きい段階」を優先することです。

例えば、次のようなケースを考えてみます。

  • Acquisition:十分な数の会員登録がある
  • Activation:登録したユーザーの多くが初回ログインし、チュートリアルも完了している
  • Retention:7日後のリテンションが極端に低い

この場合、「まずRetentionの原因を探し、改善する」ほうが合理的です。
新規獲得をさらに増やしても、すぐ離脱してしまえばコストだけが増えるからです。

判断のコツは、率と絶対数の両方を見ることです。
率だけを見ると、大きなチャネルほど影響度が分かりにくくなります。
全体にどれくらいインパクトがあるかを考えながら、改善の優先順位をつけるとよいでしょう。

注意点とよくある誤解

AARRRを扱ううえで、よくある誤解と注意点は次の通りです。

1つ目は、「AARRRは必ずこの順番で進む」と考えてしまうことです。
実際には、Retentionの改善から着手したほうが良い成熟プロダクトもありますし、ReferralやRevenueの手前で循環するモデルもあります。

2つ目は、「5つすべての指標を細かく定義して、全部を同じ頻度で追おうとする」ことです。
重要度の低い指標まで毎週追いかけると、分析コストばかり増えます。
事業フェーズごとに「今はこの2〜3項目を重点的に見る」という割り切りがあると、運用が安定しやすくなります。

3つ目は、「AARRRだけ見ていれば十分」と考えてしまうことです。
ブランド認知や顧客満足度など、AARRRに収まりきらない指標も多く存在します。
他のフレームワークと組み合わせて補完する前提で考えると、偏りを避けやすくなります。

AARRRファネルの見方と実務での活用ポイント

AARRRは、単に用語を知っているだけでは活用しきれません。
実務では「ファネル」として全体の流れを可視化し、ボトルネックを特定していくことが重要です。
ここでは、具体的な例やつまずきポイントを交えながら、現場での使い方を整理します。

ファネルとしてのAARRRの見方

AARRRをファネルとして見るときの基本は、ステージ間の転換率(コンバージョンレート)を並べて比較することです。

例えば、次のような表やグラフを作ります。

  • Acquisition → Activation:登録ユーザーのうち、初回ログインした割合
  • Activation → Retention:初回ログインしたユーザーのうち、7日後も利用した割合
  • Retention → Referral:継続ユーザーのうち、誰かを招待した割合
  • Referral → Revenue:紹介経由ユーザーのうち、課金した割合

このとき、絶対数と割合の両方を見ることがポイントです。
Activation率は高いが、そもそもAcquisitionが少なすぎるケースもあれば、その逆もよくあります。

あるプロダクトチームでは、毎週の定例でAARRRファネルのダッシュボードを確認し、「今週の一番の落ちどころはどこか」を話し合う運用をしていました。
このように、共通の図として使えると、職種の違うメンバー同士でも話がかみ合いやすくなります。

具体例:WebサービスのAARRR指標

タスク管理ツールの例で、AARRR指標を具体的にイメージしてみます。

  • Acquisition
    例:新規登録ユーザー数、広告・オーガニックなどチャネル別登録数
  • Activation
    例:
    登録後7日以内に「タスクを3件以上登録したユーザーの割合」
    登録後24時間以内に「1件以上タスクを完了させたユーザーの割合」などです。
  • Retention
    例:
    登録30日後に週1回以上ログインしているユーザーの割合
    月次のアクティブユーザー数(MAU)などです。
  • Referral
    例:
    チームメンバー招待機能を使ったユーザー数
    招待経由で登録したユーザー数などです。
  • Revenue
    例:
    有料プランへのアップグレード率
    1ユーザーあたりの平均課金額などです。

ここで大事なのは、Activationの定義を「そのサービスで価値を感じたと言えそうな行動」に寄せることです。
単に「登録した/ログインした」だけでは、価値実感とは言い切れないケースが多いためです。

顧客ライフサイクル全体を5ステージで追う考え方は、多くのAARRR解説でも共通して強調されています。
(出典:Velaris公式サイト) (velaris.io)

実務でよくあるつまずきと対処

現場でよく見かけるつまずきポイントと、その対処の考え方を整理します。

1つ目は、「データが取れない/取れていない」問題です。
ReferralやActivationの指標を定義したはいいものの、イベント計測が設定されておらず数字が出ないケースが典型的です。
この場合は、最初から理想の指標を狙うのではなく、「今のログでも測れる近似指標」から始めるとよいです。

2つ目は、「指標はあるが解釈がバラバラ」問題です。
同じRetention率でも、営業チームと開発チームで「良い/悪い」の感覚がずれていると、議論がかみ合いません。
月初に「この数字がこの水準ならOK」という目安を共有しておくと、改善議論が前に進みやすくなります。

3つ目は、「数字は追っているが、改善アクションに結びつかない」問題です。
例えば、Activation率が低いと分かっているのに、具体的な仮説が出てこないことがあります。
ここでは、定量データ(AARRR)と定性データ(ユーザーインタビューやサポート問い合わせ)を組み合わせることが重要です。
「このステージで落ちているユーザーは、どんな不満や違和感を抱いているのか」を具体的に想像できるようになります。

AARRRと他の指標体系を組み合わせる考え方

AARRRだけですべてを説明しようとすると、かえって混乱することがあります。
特に、ブランド認知や中長期的な顧客満足度などは、AARRRの枠だけでは捉えにくい領域です。

そのため、多くの企業では次のように組み合わせて使うことが一般的です。

  • 上位に「North Star Metric(事業の北極星となる1指標)」を置く
  • その下にAARRRを配置し、North Starを支える構造として位置づける
  • AARRR外の指標(認知度、ブランド指標、NPSなど)は補完的に扱う

また、AARRRの前に「Awareness(認知)」を加えた「AAARRR」や、「Acquisitionの前段としての露出指標」を別枠で置くバージョンもあります。
枠組みの違いよりも、チーム全体で同じ地図を共有し、定期的に見直す運用ができているかどうかのほうが重要です。

AARRRに「Awareness」を加えた6段階モデルが紹介されることもありますが、基本はMcClureの5ステージがベースになっています。
(出典:Dinmo公式サイト) (DinMo)

よくある質問

Q.AARRRはスタートアップ以外でも使えますか?
A.中小企業や大企業の新規事業など、顧客との継続的な関係性があるビジネスであれば、多くの場合応用できます。
一方で、単発完結型の取引が中心の場合は、そのまま当てはめるより一部のステージだけを参考にする形が向いています。

Q.5つのステージすべてに指標を設定する必要がありますか?
A.初期段階では、事業にとってインパクトが大きい2〜3ステージから始めるケースが多いです。
運用に慣れてきた段階で、他のステージを段階的に追加していくと、負担が少なくなります。

Q.AARRRとKPIツリーはどちらを優先すべきですか?
A.役割が少し異なります。
AARRRは顧客行動の流れを整理する枠組みで、KPIツリーは数値を分解するための構造です。
AARRRで「どのステージが重要か」を決めたうえで、そのステージの指標をKPIツリーで分解する、といった組み合わせ方が一般的です。

AARRRとは?指標の例とファネルの見方についてのまとめ

・AARRRは顧客の行動を五つの段階で整理するフレームワーク
・Acquisitionは新規ユーザーとの最初の接点を測るステージ
・Activationは価値を感じたと言える最初の行動を定義して追う
・Retentionは一定期間のあいだ利用を続けているかを見る
・Referralは既存ユーザーが他者に紹介している度合いを測る
・Revenueは行動が売上や利益にどれだけ結びついたかを示す
・各ステージで成功行動を明確に定義することが出発点になる
・ファネルとしてステージ間の転換率と絶対数を並べて比較する
・一度に全体を改善しようとせずボトルネックに集中して取り組む
・Activationはそのサービスで価値実感に近い行動を基準にする
・データが取れない場合は現状ログで測れる近似指標から始める
・定量データとユーザーの声など定性情報を組み合わせて解釈する
・North Star指標など他のフレームワークと併用して偏りを防ぐ
・Awarenessなどを追加する拡張版もあるが基本は五つの段階で考える
・チーム全体で同じAARRR地図を共有し定期的に見直すことが重要になる

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